ebekan’s pc

PC関連、趣味の事を書いています。

写真用 プリンター

プリンターを買う時ってどのように選べば良いですか?と聞かれる事がありますが、使用目的によってかなりの幅があり、プリンターの種類も新旧含めてかなりの数で迷うのも仕方がないのかもしれません。
コピー機能が欲しい方であれば複合機(カメラあれば複合機じゃなくても)ですし、FAX付等もあります。年賀状作成でしか使わない方や、年に数回しか使わない方も多いです。

 

インクのコストも考えると買う時の考え方がかわってきます。一体型のインクカートリッジは一色でも無くなると全交換ですが、単色型カートリッジは無くなった色だけ交換すれば済む。

 

画質にこだわる方は色数が多いほど表現領域が広がり、4色(マゼンダ、シアン、イエロー、ブラック)では色の表現領域が狭めです。(画質自体は綺麗です)

 

画像ではなく、文字が多い方はブラックのインクに拘るのも手です。ブラックインクカラーよりも少し大きいカートリッジが使用されている場合が多く、文字であればマットブラックが搭載されているものはフォトブラックよりもくっきりプリント出来ます。
大容量の詰め替えインクタンク搭載のもの(EW-M571T)も使っておりますが、こちらは画質よりもコスト優先です。4色なので年賀状ぎりぎりかなって思いつつ使用しております。(がんばっても満足な色にはならないけど、そこそこ綺麗)文章のプリントを優先しておりますので、インクだけは恐ろしいほど減りません。

 

染料、顔料の違いもあります。この違いは細かい部分は色々あるのですが、簡単に言うと染料は光沢系用紙向け、顔料は半光沢やマット用紙向け。光沢系の紙は表面に光沢層があり(無いものもある)インクはその下に入るように加工されています。染料は染みやすい特性をいかし表面の光沢層の下に染み込むので光沢を維持できます。顔料は紙の表面に層を作るのが得意で、そこまで染み込まない場合が多く光沢感が失われたりします。グロスオプティマイザという透明インクを搭載しているプリンターは表面にクリアの層が出来るのである程度光沢感の維持は可能です。
また、染料は時間経過で色が変わり、顔料は変化しにくい特性があります。(プリントしてから乾燥までの変化)色が安定してしまえば最近のプリント用紙とインクであればあまり変化しませんが。半光沢紙やマット、和紙等であれば顔料の方が良いです。染料でプリントすると染み込む事によって、ぼけてしまったり、紙の影響を多大に受けます。プロの方々やアマチュア写真家さんの大型プリントを担当していた事がありますが、半光沢でプリント依頼がほとんどでした。展示した際のプリント表面の反射をきらう傾向があるのと、プリント自体の質感(しっとりした仕上がり)に拘りがあったからです。(もちろんそれを生かす紙も吟味しておりました)

 

プリントする撮影素材によってもそれは変わってきます。山や川、湖等のしっとりした感じを出す場合は半光沢紙がおすすめですが、人工物(ビル等)や、きりっと澄み渡る空、凍てつく大地等を表現したい場合は光沢紙が有利かもしれません。撮影してきた画像がやわらかいのか、硬いのかを考えたりするのも楽しいです。

 

EPSON SC-PX1V
写真に拘りを持つ方におすすめなのがEPSON SC-PX1Vです。このプリンターは顔料10色、A3ノビ対応でUltraChrome K3Xインク採用により、ブルー領域や黒からグレーの領域の再現性が広がっております。顔料かつグレー、ライトグレーインクを搭載しておりますので、モノクロプリントにも強く、グレー階調に色が付く事もありません。(故意には可)グロスオプティマイザは搭載されておりませんので光沢紙との相性はちょっと光沢感が足りないと思う感じ(クリスピア等を使う場合は染料インクかなと思います)ですが、半光沢、和紙等は良いです。プロセレクションシリーズと一般系のプリンターでは結構プリントの質感が違います。顔料なのでプリント後すぐ色が確認出来る点も利点です。
プリンタードライバーで出力するのもよいですが、Photoshopによるカラー管理で出力する際にプリンタープロファイルもしっかり作られており、画面上との色再現性も良いです。(要モニターキャリブレーション)
廃インクはメンテナンスボックスという取り換え可能な部品になっており、通常のプリンターでよくある、「廃インク吸収パッドの吸収量がいっぱいに~」のような時に修理に出すこともなく交換可能です。インクは通常のプリンターより大きめなのでちょっと価格が高いです。
A2ノビ対応のSC-PX1VLという機種もありますが、現状A2ノビ対応の販売が少なくA2用紙がメインになるかと思います。(機能はSC-PX1Vとほぼ同じ)

 

高画質プリントをする場合、プリンターのヘッドの詰まりは論外です。一か所でも詰まっているとプリントに線が入るだけではなく、輪郭等もぼけたりするのでヘッドの状態を確かめてからプリント出力をすると良いです。

 

今お使いのプリンターでプリントすると用紙の裏が汚れる方
用紙の設定ミスのままプリントしてしまった場合は用紙の通る凸の部分を綿棒等で拭くと改善出来る場合があります。(自己責任、電源切ってからどうぞ)
用紙設定ミスがないのに汚れている場合も同様に出来ますが、汚れる原因はフチ無しプリントの用紙からはみ出したインクかもしれません。フチありだとあんまり汚れる事無いです。
例2Lでフチなしプリントを出したい場合はA4用紙サイズに2Lサイズ画像2枚を貼り付け、プリント後にカッター等で切る。ちょっと用紙の端がもったいないですが、これでフチありでプリント出来ます。