ebekan’s pc

PC関連、趣味の事を書いています。

モニター キャリブレーション

パソコンで色に関する仕事をしていると必要になってくるのがモニターのキャリブレーションです。キャリブレーションは白色の色温度と色のずれを整えることで画面上の明るさや色に正確性を出す事が出来ます。

 

プロカメラマンやデザイナーでは正確な色が要求されキャリブレーションなしでは困った事が起きます。過去にあった事ですが、雑誌の宣伝広告の画像の色が悪く雑誌の配送直前にそれがわかり大問題になったのを見た事があります。その時はカメラマンはキャリブレーションモニターを使用しており正確な色で仕上げており、デザイナー側がキャリブレーションなしの画面で画像を配置してしまったそうで、全責任はデザイナー側に。印刷会社が最終的に色を確認調整してくれるところもありますがそれでは危険です。

最近は普通にカメラが趣味の一般の方もキャリブレーションを気にして聞かれる方が多いです。キャリブレーション出来ていれば自分でプリントする際に失敗プリントを量産する事なく、一回でプリント出来たりします。

 

RAWで撮影したデータをAdobeRGBで現像する際に困るのが、色領域です。一般的なモニターの色領域はsRGB(狭い)なのでAdobeRGB(広い)での現像は出来ません。無理に行う事は出来ますがおすすめ出来ません。これは自分のモニターの色の最大値を超えて調整するという事で超えた部分は画面上では変化ありませんが実際のデータ上ではかなり変化していたりします。(彩度盛りすぎ等)
一般的な色域のモニター
AdobeRGBに対応では無いデスクトップモニター(Win,Mac)
AdobeRGBに対応では無い各種ノートパソコンのモニター(Win,Mac)

なぜAdobeRGBにこだわるのかは最近の家庭用プリンターや高色域印刷等でsRGBの色域を超えているものが出始めている事や、カメラの最大の色域を使いたい、最大の色域で保存しておきたい欲求等さまざまです。

 

モニターはその個体事に明るさや色のずれがありますし、色温度も平均6500ケルビン以上の場合がほとんどです。
自分でプリント=輝度100カンデラ 色温度5000ケルビン ガンマ2.2
商業印刷=輝度120カンデラ 色温度5000ケルビン ガンマ2.2(要印刷会社確認)
Web用=輝度120カンデラ 色温度6500ケルビン ガンマ2.2
ちなみに写真屋さんに持ち込む場合=輝度80カンデラ 色温度6500ケルビン ガンマ2.2
(ほとんどの場合sRGBです。お店で要確認。)

 

ColorEdge CG2420-ZBK(ブラック)
このモニターはAdobeRGB99%をカバー、さらにはキャリブレーションセンサーを搭載しております。画面を表示させてから3分程で輝度、色度、階調が安定するのですぐに画像調整等を行えます。(一般的なモニターは安定まで10分以上)IPSパネル採用で視点によってムラがでにくく目にも優しいです。また画面全体が均一表示するようにデジタルユニフォーミティ補正回路を搭載し画面上どこで補正等を行っても輝度や色に変化がありません。(一般的なモニターでは変化があります。確認するには画面上でテキスト等の白紙を配置し、それを移動させて確認してみると良いです)
マグネットにより簡単脱着出来る遮光フードが付いているので蛍光灯や外光の反射を防げます。

保証はメーカー5年保証で修理を依頼すると貸出機を出してくれるので修理中も作業できます。(メーカーwebにて要確認)

24.1型で解像度1920×1200。この画面の大きさち解像度は最近のモニターに多いフルHD(1920×1080)より広く使え、画面上にA4用紙2枚分のスペースが確保出来るので画像調整に最適です。

入力端子はDVI-D、HDMI、DisplayPort。D-Sub 15ピンは接続出来ません。(端子形状はメーカーwebにて要確認)USB端子がありますが、これはパソコンとの通信を行いモニターをコントロールする為、接続必須です。パソコンのUSB端子が一つ減りますがモニター横にUSBハブ×3があります。
付属品のケーブルはDP×1、HDMI×1(Zの型番付きと無しで付属ケーブルに違いがありますので注意)詳細はメーカー商品ページの「-Z」がつくものの違いは何ですか?又はColorEdge CG2420-Z取扱説明書で検索後44ページをご確認下さい。
USB Type-A(PC側)~ USB Type-B(モニター側)×1

 

ColorNavigatorというソフトによってモニターのハードウエアを直接制御しキャリブレーションを行います。他社製のソフトウエアキャリブレーションはハードウエアを直接制御するのではなくグラフィックカード上の階調を再割り当てするので階調数が減り、グレースケールが滑らかでなくなったり、色が付く場合があります。
設定は簡単にお好みの設定にできます。手動で自分だけの設定も可能。ColorNavigator7が最新版ですが難しいようであればColorNavigator6の方がちょっと簡単かもしれません。数クリックすれば後はキャリブレーターが出てくるので待つだけ。終わったら保存して完了と初心者でも難しくありません。また詳しい説明、設定方法をメーカーwebにて公開してありますので安心です。

 

注意点
パソコンとモニターを繋ぐUSBはUSBハブに繋ぐと通信出来ない場合があります。長期間モニターを使用していてColorNavigatorを起動した場合キャリブレーターが認識しない事があります。この場合モニター後ろのメインスイッチを切り入れなおすと改善されます。
必ず購入前に接続端子の形状をご確認下さい。また接続するパソコンの解像度が足りない場合、最高解像度の1920×1200で表示出来ず、1920×1080になり上下に黒枠が付く場合があります。(こちらはパソコンメーカーにて外部モニター最高解像度をご確認下さい)HDMI接続がだめでもDP接続で最高解像度で使える場合もあります。

少し安いCSシリーズもありますが違いはキャリブレーションセンサー別売、遮光フード別売。調光機能なし。輝度、コントラスト比が低い。最大消費電力が高いです。